高カルシウム血症

高カルシウム血症とは、血液中にあるカルシウムの濃度が異常に高くなった状態のことをいいます。

高カルシウム血症重大な症状を表す可能性があります。骨や腎臓からのカルシウム再吸収の亢進、消化管からのカルシウム吸収の亢進により生じる。血液検査にて血清カルシウム濃度が12mg/dl以上で高カルシウムと診断され、14mg/dlまでは臨床症状を示さないが、それ以上で多飲多尿、元気消失、イライラ、疲労感、食欲低下、喉が渇く等の症状が起こります

副甲状腺癌や原発性副甲状腺機能亢進症になると、副甲状腺の機能が亢進し、PTHが過剰に分泌されます。PTHが増えすぎると、血液の中のカルシウムも必要以上に増えてしまいます。血液の中のカルシウムが多すぎる状態を「高カルシウム血症」と呼びます

高カルシウム血症の症状と脱水

 

食欲がなくなってご飯を食べなくなると脱水が起こってきます。 脱水になると腎臓が悪くなりますが、 高カルシウム血症により濃縮能が落ちておしっこがたくさん出て、 さらに脱水が強くなり腎機能が悪くなるという悪循環が起こってきます。 これは抗利尿ホルモンの感受性が落ちてきて尿を濃縮する作用が落ちてきて、 おしっこがたくさん出ますので脱水になることがまず問題です。

高カルシウム血症の症状になると、食欲不振から脱水症状となり、脱水症状が起こると、腎臓機能が低下して、ひどくなってきますと意識障害が出てくる

 

  

治療

多くの場合は原因に基づいて、カルシウムの吸収を抑制する薬を使います。ただし、緊急の場合は脱水や腎不全に対応する必要があるため、異なる方法を取ります。

 

軽度の高カルシウム血症への対応

骨吸収の抑制

骨からのカルシウム吸収を抑えることで血液中のカルシウム濃度を下げます。代表的な薬として、ビスホスホネートやカルシトニンが挙げられます。

ただし、これらの薬は即効性がないため、作用が出るまで2~3日ほどかかり、緊急の場合には向いていません。骨粗しょう症やガンなどにより高カルシウム状態になっている場合に主に用います。

消化管からのカルシウム吸収を抑える

代表薬としてグルココルチコイドを用います。

ビタミンD中毒や、副甲状腺ホルモンの産生が増えている場合に主に用いられます。

 

 

緊急の場合

緊急の場合はまず脱水の対処やカルシウムを体内から排泄することを考えなくてはなりません。そうすることで、腎不全などの予防となります。

 

生理食塩水の投与

尿濃縮障害により失われた体液の補充と尿細管でのカルシウムの再吸収を妨げるために用いられます。これにより、脱水を補正します。

フロセミドの投与

腎臓からカルシウムを体外に排泄するためにフロセミドという利尿薬を用います。ただし、脱水を悪化させないために十分生理食塩水を投与した後に行います

高カルシウム血症の症状のまとめ

高カルシウム血症の症状を引き起こす事は重大な症状に至る可能性があります。。

タンパク質、乳製品、小魚、レバーを控え、コンビニ弁当や、ねり製品、インスタント製品を控える事が、大事なようです。