大腿骨近位部骨折

 

 

病態

高齢者が転倒後に股関節部痛を訴え、歩行不能になったという病歴が典型的ですが軽微な外力でも骨折を生じる場合もあります。またと近位患者が歩行可能なこともあり診断には注意が必要です。

 

診断のポイント

 単純XPで股関節の正面像と側面像を撮影します。

 診断がつかない時はMRIやCTを取ります。

 同じような状態で骨盤の骨折があります。特にX線でどこが痛がるのか分からない場合には、恥骨や坐骨に骨折があることがあり慎重に診断を付ける必要があります。

 起き上がれない場合は足が上に持ち上げられるかどうかで、頸部骨折があるかないか聞けばよくわかります。

 電話で患者さんの家族より聞かれることがありますが、この時には足が上がることができるかどうかを  

 伺います。足があげることができなければ、たいていは骨折があると考えてよく、動けなければ救急車 を呼んでもいいでしょう。

 

治療

保存療法:大腿骨頸部骨折では陥入型を除き、手術なしで骨癒合が得られることは