骨粗鬆症について

骨粗鬆症

 日常生活で行う軽微な力で簡単に骨折するほど骨が弱くなる病気が骨粗しょう症です。骨のカルシウム量が50%に減ると骨の強さは1/4に低下すると報告されています。

 人間の骨で、脛骨や大腿骨のカルシウム量が50%に減りますと、人間の体重約70Kgが乗っただけでも骨折することになります。骨塩量測定で若い時の70%以下に骨のカルシウム量が低下した状態を骨粗しょう症として診断します。高齢になってから平らな場所での転倒、重い物を持ち上げた、などでも簡単には骨折しないようにするのが骨粗しょう症の治療目的です。

「骨粗鬆症」の画像検索結果

                                                   正常な骨 骨粗鬆症の骨

骨折しやすい部位

 日常出会う軽微な力でも簡単に骨が折れる病気ですが、骨折しやすい部位があります。骨折しやすいのは骨の中がすきまの多いスポンジ状になっている骨(海綿骨)です。
 海綿骨のすきまには、骨を壊す「破骨細胞」と骨をつくる「骨芽細胞」が沢山存在しています。骨芽細胞に比べて破骨細胞の働きは数倍も大きく、加齢や閉経で女性ホルモンが不足したなどの際に急速に骨が壊れますが、同じ量の骨をつくりきれないために海綿骨は弱くなりやすいのです。

  このことから、活動量の低下した高齢者や閉経期の女性は、背骨や太ももの付け根、手首などに骨折が生じやすくなります。

 

 背骨の場合は、「転倒」、「体を捻る」、「物を持ち上げる」など、いろいろな動きで骨折し、60歳頃から歳を取るとともに着実に増えていきます。

 

 手首、上腕の付け根などの場合は、主に転倒により生じ、そのうち手首の骨折については50歳頃から歳を取るとともに骨折する人が増えます。

 

 大腿骨頸部骨折(太ももの付け根)は70歳以降になると歳を取るとともに増加します。80歳代になると腕の付け根や手首の骨折に比べて10倍も多く骨折します。寝たきりの原因になる骨折です。

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骨粗鬆症はたんに骨が折れやすい病気と思っている人が多いと思いますが実は
骨粗鬆症は寿命を縮める病気なのです.

 

 脊椎を骨折すると背中が丸くなるため、胸部・腹部臓器を圧迫し、内臓、心臓、呼吸器の機能障害を来たしてしまいます。

2個以上脊椎の椎体骨折があるとその後の生存年数が優位に短くなるという研究結果が報告されています。

 

 また脊椎の椎骨骨折の方が発症年齢が若く55歳頃から増加し、歩けなくなる大腿骨近位部骨折は75歳頃から増加します。

椎体骨折をおこした人の死亡率はない人の9倍、大腿骨近位部骨折があると死亡率は7倍になる、とのことです。

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適切な治療で、骨折は予防できます

閉経期での女性ホルモンの分泌量低下や高齢期での食事量減少・運動不足などが原因となって骨粗しょう症が発症します。しかし、骨粗しょう症の治療薬に加えて骨を強くする食事・運動など日常生活を実践することで骨粗しょう症の病状は改善していきますので、現在では骨粗しょう症は進行が止まらない老化現象ではなく、治療可能な高齢者の病気であるとされるようになりました。骨粗しょう症治療により骨折リスクを下げたいものです。

骨折リスクを下げるために大切な「骨粗しょう症の予防」、「治療」、「転倒予防」からなる3本柱のうち、骨粗しょう症と診断された場合は、治療と転倒予防とを車の両輪のようにして働かせる必要があります。牛乳などの乳製品、小魚、海草、小松菜、大豆製品などカルシウムの多い食材を取り入れた食事、戸外での適度な日光浴、散歩、ウォーキングなどの運動といった、<食事><日光浴><運動>からなる「日常生活の3原則」を守りながら薬物療法を行うと効果的です。

骨粗鬆症はたんに骨が折れやすい病気と思っている人が多いと思いますが実は
骨粗鬆症は寿命を縮める病気なのです.

 

 脊椎を骨折すると背中が丸くなるため、胸部・腹部臓器を圧迫し、内臓、心臓、呼吸器の機能障害を来たしてしまいます。

2個以上脊椎の椎体骨折があるとその後の生存年数が優位に短くなるという研究結果が報告されています。

 

 また脊椎の椎骨骨折の方が発症年齢が若く55歳頃から増加し、歩けなくなる大腿骨近位部骨折は75歳頃から増加します。

椎体骨折をおこした人の死亡率はない人の9倍、大腿骨近位部骨折があると死亡率は7倍になる、とのことです。

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 少なくとも最初の骨折の際に治療をスタートして予防する必要があります。

 

 当院では骨粗鬆に対して、骨塩量の測定、X線による評価、代謝マ-カ-やカルシウムの測定などの精密検査を行い病態に応じて治療法を選択しています。

 

治療薬としては、

毎日注射するタイプ、月に1回注射するタイプ、週1もしくは月1に飲むタイプ、毎日飲むタイプ、など多数あります。

 

 作用機序としては

  • 骨の壊れるのを抑えるタイプ(ビスフォスファネ-ト)、

以前ビスフォスファネ-トを服用すると顎骨壊死が起こる可能性が上がるといわれていましたが、さいきんの知見よるとこれを飲んだ人と飲まなない人では、特に4年程度の服用では顎骨壊死の発生率にあまり有意な差がないということが顎骨壊死検討委員会より発表されました。ゆえに顎骨壊死を心配してこれを中止する必要はあまりないと思われます。

 ただ顎骨壊死は口腔内の清潔を保っていない人に起こるとされていますので、しっかり歯磨きをしましょう。又歯を抜いた後はしっかり管理しましょう。

なお抗がん剤服用中の方は服薬の如何にかかわらず発生率が高いといわれおり注意する必要があります。

  • 骨を作るのを増強するタイプ(PTH製剤)、
  • ビタミンKビタミンD
  • 女性ホルモンの骨に対する作用のみを良いところどりしたタイプ(SERM)、
  • 骨が吸収されてもろくなっていくのを抑えるタイプ(ビススホフォネ-ト
  • 半年に一回打つ注射
  • 骨粗鬆症に対する疼痛(エルシトニン)などがあります。

これらを検査に応じて投与します。

 

 骨粗鬆症について気になることがあればぜひ相談してください。

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以下に再度骨粗しょう症予防に適した食べ物をあげます。

 

 

【カルシウムを多く含む食品】1日摂取目標量:700~800mg

【カルシウムを多く含む食品】1日摂取目標量:800mg以上の表  

【ビタミンDを多く含む食品】1日摂取目標量:400~800IU

【ビタミンDを多く含む食品】1日摂取目標量:400~800IUの表

【ビタミンKを多く含む食品】1日摂取目標量:250~300μg

【ビタミンKを多く含む食品】1日摂取目標量:250~300μgの表  

 

 

 

    小林整形外科 宇部市  ホ-ムペ-ジ


 

骨粗鬆症はたんに骨が折れやすい病気と思っている人が多いと思いますが実は
骨粗鬆症は寿命を縮める病気なのです.

 

 脊椎を骨折すると背中が丸くなるため、胸部・腹部臓器を圧迫し、内臓、心臓、呼吸器の機能障害を来たしてしまいます。

2個以上脊椎の椎体骨折があるとその後の生存年数が優位に短くなるという研究結果が報告されています。

 

 また脊椎の椎骨骨折の方が発症年齢が若く55歳頃から増加し、歩けなくなる大腿骨近位部骨折は75歳頃から増加します。

椎体骨折をおこした人の死亡率はない人の9倍、大腿骨近位部骨折があると死亡率は7倍になる、とのことです。

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 少なくとも最初の骨折の際に治療をスタートして予防する必要があります。

 

 当院では骨粗鬆に対して、骨塩量の測定、X線による評価、代謝マ-カ-やカルシウムの測定などの精密検査を行い病態に応じて治療法を選択しています。

 

治療法としては、毎日注射するタイプ、月に1回注射するタイプ、週1もしくは月1に飲むタイプ、毎日飲むタイプ、など多数あります。

 作用機序としては骨の壊れるのを抑えるタイプ、骨を作るのを増強するタイプ、ビタミンKやビタミンD,女性ホルモンの骨に対する作用のみを良いところどりしたタイプ(SERM)などがあります。これらを検査に応じて投与します。

 

 骨粗鬆症について気になることがあればぜひ相談してください。

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以下に骨粗しょう症予防に適した食べ物をあげます。

【カルシウムを多く含む食品】1日摂取目標量:700~800mg

【カルシウムを多く含む食品】1日摂取目標量:800mg以上の表  

【ビタミンDを多く含む食品】1日摂取目標量:400~800IU

【ビタミンDを多く含む食品】1日摂取目標量:400~800IUの表

【ビタミンKを多く含む食品】1日摂取目標量:250~300μg

【ビタミンKを多く含む食品】1日摂取目標量:250~300μgの表