ムカデ咬創

 

症状

  1. はげしいいたみ・・・ズキズキうずくような痛み
  2. しびれ
  3. 赤く腫れるなどの炎症 
  4. かゆみ

痛みが強く、具合が悪くなるようでしたら、すぐに病院に行くようにしましょう。

ムカデの毒はアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。

 

 

 応急処置(手当て)

  1. すぐにお湯で洗い流す
  2. ステロイド系の外用薬を塗布
  3. 医療機関へ

 

 

1、お湯で洗い流す。

43℃以上のヤケドしない程度のお湯で5分以上洗い流します。

この時、温度が下がってしまうと意味がなくなってしまうのでお湯をためて洗うのではなく、必ずシャワーや流水で洗い流してください。

  

最適な温度は45℃くらいです。

ムカデの毒は熱に弱いため、43℃から46℃の熱で失活します。

がまんができればそれより熱くてもかまいません

40℃以下の温度が低すぎる場合は、毒の酵素活性が増加し、痛みが倍増します。
50℃以上となると、火傷の危険性があるため、注意が必要です。

 

途中シャンプーや石鹸で洗い流すとより効果があります。(弱酸性のものはよくない)

皮膚についたムカデの毒成分を熱いお湯で失活させ、洗い流すことで痛みを抑え、腫れ・痒み防止の期待が出来ます

 

2ステロイド軟膏を塗る

出来るだけ強力なステロイド系の軟膏やクリームを広範囲に塗ります。

当院ではメサデルムやマイザ-軟膏を処方しています。

  

 

 

ムカゼの足には、爪のようなものがありその爪で皮膚を傷付けて、毒を皮膚の傷に塗り付けます。

まずは①で、完全に毒を洗い流し、意外と広範囲に被害は広がっているため、被害箇所と思われる個所に広めに塗布するようにしましょう。

スポンジなどがついていて、そのまま患部に塗るようなタイプの薬は、スポンジ部分がムカデの毒で汚染してしまうの可能性があるので注意が必要です。

 

4応急処置後は医院へ

ムカデの毒は、ハチ毒と同様急激にアレルギー症状が出てくる場合があります。

噛まれた箇所の痛み以外に、悪寒・頭痛・吐き気などの症状が出た場合は速やかに病院へ

特に抵抗力のない小さな子どもや年配の方には注意が必要で、応急処置をしたあと、医師の診断を受けることが大事です。

抗アレルギ-剤の注射

当院では強力ミノファ-ゲンや抗アレルギ-剤を投与します。

 

ショック状態になる場合もあるので要注意です。

 点滴内に抗アレルギ-剤やステロイド剤をいれて静脈内投与します。

噛まれた時にしてはいけないこと

ムカデに噛まれた場合にしてはいけない禁止事項をご説明します。

  1. 冷やさない
  2. 絶対に毒を吸い出さない

 

冷やさない

虫に刺されたり、噛まれたりというと冷やすイメージがありますが、ムカデの毒に対しては、厳禁です!!

冷やすことで、痛みが増すことがあります。

 

毒を吸い出さない

ムカデはハチのように毒液を注入するのではなく、頭部にある大顎や足の先の爪で皮膚に傷をつけ、毒腺から毒を塗りつけます。

毒を口で吸いだすということは、口の中に毒を入れるということです。

口で吸いだそうとすると、口内の腫れ等の原因となります。

またムカデの毒が口内に入ると嘔吐・気道の腫れによる気道閉塞などの危険性があります。

 

また絞り出すのもかえって広げてしまうのでやめましょう。

 

                             小林整形外科宇部市  ホ-ムペ-ジ