腰椎の骨や椎間板などに加齢的な変形などが起こって、慢性的に腰が痛い腰椎症(変形性腰椎症・腰部椎間板症)などは、中高年の腰痛の主な原因です。老化は誰にでも起こりますが、誰もに症状が出るとは限りません。症状がつらい場合は治療も必要になります。椎間板や椎間関節の狭小化,骨棘形成などのⅩ線所見が重要です
概要
動作を始めるときに痛みが強く出るのが特徴
椎間板や椎骨の老化現象によって、何らかの症状が引き起こされているのが腰部変形性脊椎症です。症状には、次のようなものがあります。
1慢性腰痛
腰部脊椎症で現れる最も代表的な症状が「腰痛」です。慢性再発性の場合と、持続性の場合とがあります。
起床時に動き出すときや、座っていた状態から立ち上がるときなど、動作の開始時に痛みが強く現れ、動いているうちに軽くなるのが特徴です。
2腰椎運動制限
腰痛があることによって、結果的に「腰椎の可動域制限」が起こります。加齢とともに腰椎の可動域(動かせる範囲)が狭くなるのは当然で、生理的な現象ですが、腰部脊椎症の場合には、痛みがあるために〝これ以上動かせない″という状態が起きてきます。
もともと脊柱管が狭い人は、脊柱管に老化による変化が起こることで、「下肢の痛み、しびれ、運動障害(筋力低下)」などを伴うことがあります。こうなると腰部脊柱管狭窄といえます。
3脊柱変形
椎間板が左右非対称に変形することで、「脊柱側弯」が起きることがあります。また、椎骨が変形することで、本来は軽く前弯している腰椎に、後弯(後方凸の弯曲)が起きたりします。腰が曲がった状態です
ただし、これらは加齢に伴う自然な変化で、たとえ腰が曲がっていても、それによって痛みなどが必ず起きるとは限りません。
高齢者で腰を曲げて手押し車を押して歩いている人を多く見かけますが、前述した加齢が原因で起こる腰痛が、こうした高齢者達の姿勢に大きく影響しているのです。
年齢が若いと、痛みを避けた姿勢をしていても回復が早いのですが、高齢者が痛みを軽減する姿勢を(おおくは後弯)続けることにより、椎間板や筋肉の柔軟性も失われているために、若い年齢層よりも姿勢が固定化されやすくなります。
診断の際に重要なのは、どのような症状があるかということと、体にどんな変化や異常が見られるかという身体所見です。
問診では、腰痛や下肢の痛み、しびれなど、どんな症状が現れていて、日常の動作で制限されて困っているかなどが重要な情報となります。
また、身体所見では脊柱の可動域(動かせる範囲)や、どんなふうに動いたときに痛みやしびれが起こるかを調べたり、感覚や腱反射などの神経の検査を行います。さらに、筋肉の状態を調べるために触診も行われます。腰が痛い人は、おしりの筋肉が萎縮していることがあるからです。
画像検査の目的は、患者さんが訴える症状と身体所見の裏付けのためであり、ほかの重大な病気を見逃さないためです。画像上の変性や変形が、症状や身体所見に一致する場合に「腰部変形性脊椎症」と診断されます。
治療法
治療の基本となるのは、痛みを改善するための対症療法です。対症療法をしても、変性や変形が元どおりに治るわけではありません。しかし、高齢者の変形性腰椎症などでは老化が最大の要因なので、手術が必要となるようなケースはあまりありません。
薬物療法
痛みなどの症状が強い場合医療機関での治療の中心となるのは薬物療法です。非ステロイド性消炎鎮痛薬や筋弛緩薬などで痛みを軽減させます。薬には内服薬や貼り薬、座薬、抗うつ剤、オピオイド。
コルセットを装着する装具療法
牽引療法、理学療法
腰椎けん引、低周波、SSP療法、針治療、温熱療法
神経ブロック:注射による治療で、特に痛みが強いときに有効です。
痛みが起こっている神経の周囲に局所麻酔を注入する「硬膜外ブロック」や、神経根の周辺に直接局所麻酔を注射する「神経根ブロック」などの方法がある
硬膜外ブロック、神経根ブロック
運動療法 腹筋や背筋を維持するために体操や運動を行う。
腱や筋肉を伸ばすストレッチは関節の可動域を確保するためにも有効。毎日、あるいは定期的に行うとよい。痛みが強いときには行ってはいけない。
家庭で自分でできることとしては、体操療法も重要です。腰を支えている背筋や腹筋の筋力を維持することは、痛みの予防や軽減につながります。あるいは痛みが強いときに治療を受けて痛みが楽になったり、患者さん本人が心地よく、効果を実感できるものなら行ってかまいません
腰痛の運動の仕方
腰痛体操は慢性の腰痛の方に有効です。
運動量も強度も体力にあわせて行ってください
運動後痛みが出るようならすこし運動量を減らしてください2-3か
1回5-10回。できればお風呂に入った後に毎日。最低でも2-3回
行ってください。
腰痛体操としてストレッチを行う場合の約束事があります。
★ 絶対に無理をして行わない。痛みがあるときにはやらない。
★ 反動をつけたり、無理に伸ばしたりしない。
★ ストレッチをすることで痛みがひどくなる場合、すぐに中止する。
★ 自分のペースで行い、毎日継続できるようにする。
★ 医師や専門家の意見に従う。
他の項でも紹介しているマッケンジ-法とジャックナイフストレッチの変則版です。
「1回3秒!“これだけ体操”のやり方」
セルフチェックで分かる タイプ別腰痛体操 日経ヘルス
以下の方法はこのブログの他の腰痛の項でも紹介している方法です。
腰セルフチェックで腰痛のタイプを判断し、その対策として簡単にできます。日経プラスワン2012年1月12日掲載
肩こりや腰痛は多くの現在人が持っている共通の悩みです。
最近の研究によると筋肉のこりや痛みは筋肉そのものにあるのではなく、その周囲を包む筋膜という袋にあるということが分かってきました。
筋膜は筋肉どうしを隔てる壁になっているだけでなく、全身の体型を維持するようなボデイス-ツのような役割をしています。
最近の研究で筋繊維自体に痛みを感じるのではなく、痛みを感じる場所は、筋膜にあるということが分かってきました。筋肉が損傷を受けるとその周囲の筋膜は固くなり肥厚してきます。その場所は筋膜が厚くなってこれを外から押すとひどく痛い圧痛点があり、ほかの場所にも放散痛を起こします。この場所をトリガ-ポイントといいます
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上の超音波エコ-でやや上部の白く線上になっているところが筋膜です。
この筋膜の凝り固まったところを薬液で直接リリースする(はがす)ことが出来ます
エコ-を見ながら筋膜に針先を侵入させ、筋膜の重積している中にに局所麻酔剤や生食を入れて筋膜はがしをするわけです。
この患者さんも筋膜はがしを行いましたが痛みや凝りはすぐに軽減しています。
慢性のめまいや頭痛が一緒に取れて喜んでいる患者さんもおられます。
肩こりや腰痛で気になっている方はご相談ください
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書類作成という役務の提供に際し、文書料が発生します。
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しかし注射のほうが飲み薬より効果がよいとか、注射の代わりになる方法ないとかいう場合は注射をせざるを得ません。
膝関節にヒアルロン酸を注射するのに、飲むヒアルロン酸があるからよいと思う人があるでしょうが、それは間違いです。飲むヒアルロン酸は胃酸で分解を受けますので関節に直接届くことはありません。またヒアルロン酸は高分子でないと効果はありませんが、これを直接関節に届けるのは
抗生物質も飲み薬より点滴のほうが効果が強いといえます。またインフルエンザなどの予防も注射しか方法がありません。
すなわち人間は注射を打たずに済ますことは非常に困難です。それでは注射を痛くなくするのにはどのような方法があるかをここに挙げてみたいと思います。参考にしてください。
針は素早く入れ、素早く抜くと痛みが減るといわれています。
2、細い針を使う
注射をするのにもちろん小さい針が痛くないのは当然のことです。
当院ではできる限り小さい針を使うようにしています。
3、注射するところを圧迫する、注射するところをつねる
注射をする部位を針を刺す数秒前からかなり強く圧迫しておき、手を放した瞬間に消毒して注射する と、痛みをあまり感じなくて済むといわれます。
また注射する前に皮膚をつねっておくと痛覚が麻痺を起こします。この方法も痛みをあまり感じなくなります。
4、注射する場所を工夫する。
例えば膝関節の場合,膝の外方より刺入するほうが、内側より痛みが小さいようです。さらに膝の膝蓋骨の
下方より刺入すると、ますます痛みは感じにくいようです。
当院では注射場所を工夫したり、刺し方を変えてみたりしてなるべく痛くないようにしています。
5、注射を打つ前に麻酔薬入りの張り薬を貼る。その後30分ぐらいしたら痛みを感じにくくなります。
また挫滅創はいきなり消毒をすると痛いので、キシロカインゼリ-を塗布して処置を行うようにしています。
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