足のア-チ

 現在女性の8割は足のトラブルを抱えているといわれています。 

 

足・脚のトラブルの多くの原因は、「足裏のアーチ」の崩れです。
  足裏のアーチとは土踏まずの弓状になっている部分で前方、内側、後方に分けられます。足裏はこの3本のアーチでバランスよく支えられ、歩行や運動を可能にしています。足のアーチはその存在によってその骨と共に体を支える土台の役割をしています。この3本のアーチのうち1本でも崩れてしまうと、とたんにいろんな足の症状が出てきます。
代表的なのは、角化性皮膚炎、魚の目、外反母趾、巻爪、足のむくみ、O脚、膝の痛みなどです。

人が二足歩行を長時間行えるのもアーチのおかげでこれは人間だけが持つ珍しい機能なのです。

 

アーチは親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点を結ぶ靭帯と筋肉で構成されています。
 
内側縦アーチ:一土踏まずと言われるところで、親指とかかとをつなげている所です。
外側縦アーチ:小趾からかかとをつないだところで外側に倒れ込まないようにアーチで支えています。
横ア-チ:指の付けね 拇趾の付け根から小趾の付け根をつなぐところで足を横断するア-チです。

この3本のアーチが程よい弓状をしていることが大切なのです。
程よいアーチを形成している事により、

  1. クッション機能  →  衝撃を吸収し疲れを予防します。
  2. ポンプ機能 → 血行を促進し、むくみ、冷えを予防します。

足裏のアーチが崩れると、まず足・脚が疲れやすく、むくみやすくなります。

 

足裏から見た弓状アーチ

足裏から見た弓状アーチ:3本のア-チがあります。

 

弓状のアーチでは骨を筋肉が持ち上げています。そして、足の骨は腱で筋肉につながれ下腿の裏側の骨にくっつき、この筋肉が収縮することで骨は持ち上げられ、その結果ア-チが保たれます。アーチを持ち上げる筋肉には主に前脛骨筋があります。この筋肉を鍛えることはア-チが崩れる予防にもなります。その運動療法は後で詳しく記載します。骨そのものは靭帯で固定されています。

 

簡単アーチチェック

1、かかとから指を沿わせていくとぶつかるアーチの上にある骨(舟状骨)に印をつける
2、座った時と立った時でどれくらい印の位置が変化するかを測定します。
  印が1cm以上、下に落ちるとアーチが崩れている可能性があります。

 

アーチの崩れの影響

 

  偏平足
 ・外反母趾(親指の脱臼)。
 ・足底筋膜炎、

  皮膚のトラブル、神経のトラブル

  • 足のだるさ、ふくらはぎの疲れやすさ
  • 膝の痛み、腰痛、肩こり。
  • アーチが崩れる原因は、先天性の遺伝的なものと、後天的な靴(ヒールの高い靴・合わない負担となる靴)、日常のチョットした生活習慣(悪い姿勢・クセ・歩き方)などが挙げられます。

外反母趾

「外反母趾」の画像検索結果

外反母趾の初期は関節亜脱臼しはじめているため痛みが出ますが、完全に脱臼してしまうと痛みが弱まり治ったと勘違いし放置してしまう人が多いようです。

外反母趾といえばヒールなどが原因で女性の病気というイメージがありますが、実はかかとが原因で起こることが多いのです。アーチが崩れるとかかとが内側に傾き、その影響で親指の骨がかかとと同じようにねじれることで先端の骨が曲がり外反母趾になるのです。アーチの崩れがひどくなればなるほど、外反母趾も加速してしまうのです。

 

 正常な人は、踵の真ん中に線を入れると、地面から垂直、まっすぐになっていますが、外反母趾の人は、踵の中心と足関節を結ぶ線が外側に向くようになっています。そのため拇趾にかかる圧力が大きくなり指が脱臼してくるのです。もちろん中足骨が内側に傾いているものもあります。

 

装具で矯正する治療法もありますが完全に矯正できるわけではありません。

ひどい場合は手術も行われます。

「外反母趾」の画像検索結果

足底筋膜炎。
足底筋膜炎とは、足の裏ノかかとから足先に張っている厚い筋膜ですが、これが炎症を起こして痛みが出て歩行や立つことがつらくなります。
アーチが崩れると、足底筋膜も一緒に引っ張られてしまい、その付け根である踵の付着部に痛みが起こります。中高年に多く、日本人の5人に1人が、足底筋膜炎を一度は経験するといわれています。
詳しくは足底腱膜へクリック→足底腱膜炎

 

 
他にも、アーチは、着地の際の衝撃を吸収する役割もあります。
そのため、アーチのクッションが機能しなくなると、
 ひざ痛、腰痛、肩こりが起こります。

アーチの崩れを戻そうと上半身でバランスをとるため、首や肩のこり、腰痛の原因になると考えられています。また膝もな違反しやすくなりバランスが崩れます。つまり足元のちょっとした崩れが様々な関節に少しずつ影響を及ぼし、しいてはいろいろな場所の障害を起こす原因となります。

 

タコウオノメ
実はこの2つ、根本的には同じもので、角化性皮膚炎です。

 

タコ:指の付け根の骨など、に圧力がかかってでき、外に向かって大きくなります。

鶏眼(ウオノメ):骨の間や関節のくぼみなどにできることが多い。内側に皮膚が厚くなり、芯を作るた め、痛みを伴います。。
タコができているということは、アーチに何らかの崩れが生じている可能性が高い。
 足のアーチが崩れてしまい、余計に皮膚に圧力が加わると、できやすくなるのです。

タコやウオノメは、たとえ削っても 繰り返すことが多いので、インソールを入れ、アーチを補整するなど、根本の原因となる圧迫を取り除くことが必要です。





装具

アーチが崩れてしまったら 靴の中にアーチサポートを作り履きやすくしたり、アーチを支える構造の靴を履きます。
「アーチサポート」の画像検索結果

 

 アーチを改善する運動

アーチは筋肉で骨を支えられて形成しているわけなので、筋肉のストレッチも有効です。

 

A足指じゃんけん

横アーチを改善する運動 

1、足指じゃんけん「グー」。5本指を全て丸めます
 横のアーチを形成するのに有効な運動です。簡単なようですがビクとも動かずまったく広がらない場合もあります。でも、毎日続けていればできるようになります。
毎日5分程度すれば良いと思います。

2、「チョキ
親指だけ立てて残り4本指は丸めます

 3「パー」

指を全て広げます

 

 

B内側縦アーチを改善する運動

 

 

 

いもむし運動

いもむし運動

まず、足を床や地面に着地させます。

足の指で地面をつかんで曲げます。少しずつ這うように前進します。
この運動も気づいた時に5分程度、動かすようにしていただくと良いと思います。